― 鍾乳洞内部 ―[看板がそれなりに効力を持つのか、時間の割に人気は少なかった。どこかに地下水でも湧いているのだろう、足元は湿っていたし、奥に進めば進むほど水の匂いが濃さを増すようだった。] ………ん?[カレルの呼ぶ声に足を止める。>>78東西の寮長の話には一瞬だけ不思議そうな表情になるけれども。どこか真剣な声色に、顔を向けるだけでなく身体ごと向けて、話に一区切り付くのを待った。]