[再び引き出しを開ければ、その中にはひとつの小瓶。同じ様に薄紅色の液体で満たされたそれは、懐に仕舞ったものと同じもの。再び元老に奪われるような事があればと、二本とも持ち去る事は避けたのだが、そんなことは言っていられない。渇きを癒やす魔法の雫は、獣化した彼女に必要なものだろう。けれど、今使って良いのか、すこしばかり考えてしまう。最良のタイミングがあるのではないか。彼女にとって、本当にこれが必要となる時が]