― さらに遠い記憶 ―[強くなりたいと思ったのは、幼いころだった。父が、とうさんがいなくなったあの日。どこかに魔物が現れた、という話があって、とうさんが剣を持って出かけていった。とうさんが魔物をやっつけるから、と。みんなを守ってくるからな、と。撫でてくれた手の温かさは、今でも覚えている。]