― 食堂 ―
[扉を開け、全員そろっているのか見回そうとすれば、怒鳴る声。>>75
あれが妹を思う兄、ってものなんだろう。
嫁いだり子供を産んだりするのが幸せかどうかは青年にはわからないけども。
ああけども。
「殺して欲しい」って言葉は、まだわかる。
仕事柄、そんな言葉を聞くことは幾度もあったから。
あいにく毒薬 ―本来は害獣を駆除するための― は持ってきてはいないけども。
薬も過ぎれば毒になる。
兄と妹を横目に見ながら、青年は既に準備されていたコーヒーをカップに注げば、シスターが入ってきたのが見えた>>77。]
……飲む?
[カップを軽く掲げて。
飲むと答えられれば、今持っているカップを渡し、*もう1杯注ぐだろう*]