[その視線>>72に従い、見上げた先には女性の眼差し。
傍らの主を見ているようだが、その意図は測りかねる。]
我々の相手…
[闇桜、と称された相手の姿を見上げ、小さく繰り返す。
従華と思しき女性の方は、随分と気が強そうだ。
男の国では、女性が剣を取ることは、稀であった。
しかし、決してゼロではない。
女性の身ながら、男の固い身体を易々と掴み、大地へ叩きつける者がいることを、知っている。
尤も、国ではそういった女性は、必ずそれと分かる程度に鍛えていたものであるが。
特異な力を得た者を、ただの女性と侮るつもりは、毛頭無い。
ふと、流した視線の先、闇桜の魔がこちらへと降りてくる>>70様子が目に留まる。]
…こちらへ、いらっしゃるようです。
[主に向けて、抑えた声で囁いた。]