───! ああ、来たか…
[部屋へ押し入る勢いで入ってきたヴァルを見て、密やかに溜息をついた。
ロボットは人間に危害を加えてはならない。
また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
ロボット三原則の第一条に従うならば、博士の生命維持装置を切ることは"ジークムント"たちが許さないだろう。
だから、アデルの望みを叶えるならば"彼ら"の介入前にする必要があったし、自分はといえばもろもろの権利関係を早めに『すっきり』させておきたかったのだが]
こうなれば、双方の見解の一致をみるまでやるしかないだろうなぁ。
[呟いて肩を竦めた。]