[いつの間にか、リヴエルもこの場に来ていたようだ。>>36
ふたりが何か仕掛けるのを目にし、割り込んで却って気を逃すよりは、と城主をこの場に釘付けすることに専念する。>>46
銀髪の血子を逃がすまでは、自分の追撃を阻止する為に、相手も動かないだろう、と。
二撃のために振り上げた剣はそのままに、退く血子を目で追ってみせ、自らの任を果たす。
この“野茨公”は自分の血子を溺愛するタイプらしい。
時折、そうやって自分で作った血子を恋人や家族のように扱う吸血鬼もいる。
だが、自分を盾にしてまで血子を気遣うとは、余程自信があるのだろう。
そうやっても勝てると、確信している。
そう分析し、改めて城主……ギィを見据えた。**]