[確認して、真実を知ってしまうのが怖かった。
兄と直接言葉を交わして、「けれど、もしかしたら…」なんて、その微かな可能性に縋る事が出来なくなるのが怖かった。はっきりと拒絶されてしまうのが何より恐ろしかった。探し続けた長い年月に積み重なった疲弊と、拒絶される事への恐怖心とが邪魔をして、あの頃のチャールズには、恐らく、まともな判断は出来ていなかったのだろう。自分本位に始まった兄を追い掛けるチャールズの旅の終焉は、そんな風に自分本位な侭に、
――そうして積み重ねた過ちの代償の様に、また兄を見失う朝が来る]