― 開戦前:騎士団領 ―
[あるいは無遠慮に見えたかもしれない男の問いかけに対し、
クリフ>>39は真摯に自らの想いを綴ってくれた。]
…────、なるほどぉ。
利益のためでなく、安寧のためと。
[顎に手を当てて、男は神妙に深々と頷く。
国防のための戦いだと、クリフは言った。
その護りの姿勢は──若くして騎士団領領主に抜擢されるだけの誠実な人柄を改めて感じさせる。
だからこそ彼を領主と仰ぎついてゆく者が多いのだろうし、大小多くの国家や領地を束ねるティルカン連邦が一枚岩となるための中心的な存在として、連邦内で一際輝いているのだろう。]