― 西五区 ―[感じ取った存在は、間もなく目の前に現れる。>>73「彼」が融合体を同胞と見なし、無差別に襲うような事はしないとは、知っていたが、自然に身体が強ばるのは止められない]いいえ、私は、力を得る為に。[しかし、気まぐれな問いに返す言葉は淀みない。男が融合体となって以来、生まれた異形獣を、片端から狩り、その核を喰らい続けている事は、知れていたか]