[ 祖父の愛した暁の国はそこには無い
あたしが生きたひかりの街は蘇らない
それでも、 ねえ
街がふたたび、新しい暁を迎えるのなら
人が。民が。国が。
また、明るい日々に心を揺り動かし
どこか希望のひかりに 目を輝かせるのなら
こんなに、嬉しいことはないでしょう
おじいちゃん。
あたしの愛した暁の国は
また、少しずつ元気になっているよ。
おじいちゃん。
あたしの駆け抜けた21年間は
きっと、きっと、無駄じゃなかったよ
おじいちゃん。
あたしの出逢った 信じた 人たちは
大丈夫。もう前を見て、歩けるよ。
そう思ったら
すとん と心が軽くなって
ああ、ようやく
あたしも行けるんだなって
今、そっちに行くよ。
だから、ばいばい、暁の国。 ]