[しつこく付きまとっている王国軍の攻撃>>67の間隙を見計らって、本隊とは別に9騎の小集団が出発する。本物の元首の姿はその中にあった。剣も盾も無く、背中に槍一本背負っただけの軽装である。それは他の者たちも同様だった。さすがは斥候として駆けまわっていた若者たちである。王国軍の目を密やかに躱し、あるいは大胆に潜り抜けていく。本隊の行軍とペースを合わせながら進み、王国軍の本拠地が窺える場所で息を潜めて、戦いが始まるのを待った。*]