[ジークムントの焼け爛れた腕に、言葉を失う。さっきとは違う理由で] ……怪我を、されてたのに。 なのに、…庇って下さったんですか…[その優しさに応えるものなど、この身に持ち合わせず。自分が聖女であれば、癒しを施せるだろうに。衝撃音は耳を麻痺させ、息子の声がぼやけて聞こえる。けれど、気遣う言葉に聞こえたから頷いて] ええ。私は、大丈夫。 ……大丈夫で、よかった。[息子に大事はないと見てとると、どうせ聞こえまいと、主語を落とした呟きを零す>>71]