[ハルトの渾身の一撃は、氷華に届いたか否か。 仮に届いたとしても、まだそれとは認識出来ぬ刹那。 晴れつつある水蒸気の向こうに、色取り取りの蓮花>>74を見る。 雪覆う白き冬に、似つかわしくない夏花の彩] …………ふ、[笑みに似た響きで息を吐く氷華は、かつて足を踏み入れた先代の領域を思い出していた。 先代の象徴花は雪割草、当代の象徴花は柊][その二者の共通点は、雪中に在りて常緑*]