― 都市上空 ―
[狙うはただ一つ。
それに集中すると、痛みなど意識から消えていった。
意思が身体の状態を抑え込む───そんな極限の状態でオズワルドは三日月斧を下方から振り上げ、渾身の力で大鎌の柄を弾き上げた。
更には弾き上げた大鎌が引き戻しにくくなるよう、掬い上げる形となった三日月斧を大鎌の柄に添えたまま上方へと振り投げる]
おおおおぉぉおぉおおお!!
[怒号一声。
オズワルドは拳を握り、右腕を後方へと引いて。
翼を羽ばたかせることで更にシメオンとの距離を詰めて、後方へと引いた右の拳で彼の顔を殴りつけた。
地面で殴る時ほどのバネは生み出せないが、接近の勢いと腰の捻りを利かせてのシンプルな一撃がシメオンを襲う]
[
内に抱く揺らがぬ強き意思。
それに呼応するように、宙に舞った