[採光窓からは相変わらずの淡い光][そちらへにじり寄る。2重ガラスのしっかりした窓だが、鍵は簡単なフック式らしい。それを外し、ぐっと押し開ける][かすかに軋みを立てた窓は一気に開き、外の空気が入り込む。窓枠に積もっていた埃が舞う](これは、俺も相当埃被っているだろうな)[真黄色の銀杏が空の青をバックに舞う。窓から身を乗り出す。ふと目を落とせば][ワンピース姿の女性がふわりと宙に舞う>>45]あ、馬鹿っ、やめろ―――[その声は彼女に聞こえただろうか?]