あああぁ…っ![聖血を注ぎ込まれた傷口から溢れたのは血飛沫ではなく、燻る黒煙。酸のごとく身を灼く。カウンターとなった氷の龍がソマリを壁に叩きつけ、追撃を阻止した形にはなったが、視界が眩む。ヴィンセントは足を縺れさせるように貯水槽へと倒れ込んだ。火傷を冷水にさらそうとするごとく。派手な水柱があがる。**]