あぁ、お釣り…………そう、でしたか。 どうもすみません。[怖い話かと驚いて立ち去ってしまったなど、そんなことは言えず。知らぬふりをして釣り銭を受け取ろうと、右手を上げ――ようとして、ピタリと止まった。左手に持っていた荷物を小脇に抱え、落とさぬようにしながら左手で伸ばし釣り銭を受け取る。] あ、ありがとうございます。[誤魔化すように、笑顔を浮かべた。]