[ そんな複雑な想いから、
カレルが気にしないでくれと言った時>>0:266
安堵を覚えたのは紛れもない事実だった。
未だ、心の何処かでは
他人の空似であってくれればいいと、
双子は今でもあの砂漠の星で元気に暮らしていると
思い込んでしまいたかった。
再会を約束したまま、
出来れば、今後起きうることなど知らず。
思い出は思い出として静かに暮らしていてくれたら――。 ]
[ …けれどそれは矢張り願望にしか過ぎない。
相手の反応>>0:267も、自分の記憶も
彼女が誰であるかを正しく示しているのだから。 ]