人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


変わり者 アレクシス

[右腕の布を切り裂いて、それなりに深い傷が覗いている。
不意を突かれてこれだけの傷で済んだのは、宙に浮かぶ黒の糸――ではなく、先程切られた己の髪だ。
地面に散らばったそれは宙を舞って、寸でのところで軌道を変えた。
今はその刃に巻きついたまま、彼の元へ引き寄せられる力と拮抗している。]

 いやぁ、すみません。
 頭に血が昇っていたみたいです。

 私もまだまだ若いということでしょうか。

[最初に現れた時のような笑みが戻り、無事な左手で短くなった髪を梳く。
視界の端、巨大な茨が周囲を覆い始める。
消えゆく赤>>58と赤>>64に微笑んで、ゆるりと唇を動かした。]

 後で、肩くらいは揉んであげましょうか。

[届くとも思わない。届かせようとも思わない。
約束にも満たない音は、野茨に覆われ、姿ごと見えなくなる。]

(80) 2014/02/19(Wed) 02:22:31

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