>>57 イェンス
[不意に声をかけられ振り返れば先程軽く挨拶した二人のうちの一人が立っている。その姿には見覚えがあった。パーティにいた頃、何度か視線を感じた相手だ。
それは覚えているものの、その視線の意味まではわからない。]
そう、一人なんです。
だから新しい仲間をここで探そうと思ったんですが……
必要なくなってしまいましたね。
[魔王は討伐された。
もう共に戦う仲間を募る必要も腕を研く必要もなくなった。唐突に終わりを告げられては途方にくれるしかない。]
あら、私でいいんですか?
もっと若くて可愛い子は沢山いるのに。
[くすくすと笑いながら、誘われるままに店を進んで行くだろう。
カウンターかテーブルか。
席についたならウォッカとムール貝のアヒージョを注文。]
貴方は何を?