人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


騎士 シェットラント

[ある夜、青年は空き地へと足を向けた。
あまり人の来ない、小さな空き地だ。
建物の間、狭い道を抜けた先にぽかりと空いた草地が在る。
彼はそこが好きだった。
人気のないそこで、黙って一人星空を眺めるのが好きだった]


 … っ、

[ただ。その夜は先客がいた。
暗がりで気付かなかったそれに気がついたのは、音がしたからだ。
啜り上げるそれは、押し殺した泣き声のようだった。
驚いたような沈黙の後、くぐもった声での謝罪を向けられて、
はじめて、相手が年若い女性なのだと気がついた]

(79) 2014/04/06(Sun) 21:14:34

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