……これはまた。 不覚を取ってそのまま戻る、というのも、さすがに格好がつかんからなぁ。[呟きと共に、手の上に揺らめかすのは待雪草を模る影。それをごくごく無造作な仕種で放り投げる。触れれば弾ける薄墨色の華が、複葉機へ向けて飛んだ。*]