[反撃は幸い軽いものの、ただで死ぬほど安くはなかった、と肘に残る線を見て思う。そんな感傷に浸る間もなく、レオン、と名を呼ぶ声が聞こえる。こいつの名前かと思ったが確認する術もない。敵討つべくと追撃がくると、今度は馬の首を切りつけ暴れさせて盾替わりにした。]――っと、俺に当てんなよ![持ち直した背後からは弓の応援がくるが、すぐ脇を通ったそれに声を荒げた。何人かが後に続けとばかりに陣から飛び出してくるのに眉根を寄せたが。]