…。
[一瞬泣き笑いのような表情が浮かぶ。確かに自分は人間で人狼ではないが、ある意味人狼より性質が悪いと思っているから。そんな自分をアルビンが信じてくれて、胸がつまってしまった。]
そうか。ありがとう。
[やっと搾り出すように言うと、きょろきょろとあたりを見回して声を潜める。]
アルビン、大変な経験をしてきたんだな。分かった。今の話は絶対言わない。
[気遣う言葉の後、固く誓う。実際問題、親子間で人狼の血が伝わるかどうかは知らない。けれども誰が人狼か分からない今の状況では、再びアルビンが疑われる可能性は否定できなかったから。]