― 平原南 ―[逡巡するカレルを黙って見つめていた。急かすでもなく、静かに気を漲らせて待つ。やがて、覚悟を決めた風の青年が剣を身体の前に構えた。教えた通りの、いや。若干変わっているのは、自分で練り上げたものか。右手寄りに構えられた剣を見て、薄く笑う。]