――なに? 間違いないのか?
[艦橋からの正式な命令がないため、部下はまだ動かしていなかった。
スコープを監視していた班員が、声を上げる。
自分でも確認して、確かに、ひどく小さな反応があることを確認する。
それが、艦載の短艇(>>22)とまでは判らないながら、頭のなかで報告すべき内容を纏める]
――電測室より、艦橋。
水上電探に感あり。方位と距離は――……、
[報告した内容が示しているのは、つまるところ、暫く前に通り過ぎた海域ということ。
そうして、反応のサイズについて、補足する]
反応は微弱。ひどく小型ですね。
精々がとこ沿岸用の漁船か、それより小さいくらいのものです。
[その反応が何を意味しているのかは、判らない。
それを判断するのは、電測員としての職責には含まれていない]