[ダーフィトをNルームへ運ぶ途中、
まだどこかぼんやりとした頭で、船内の残り人数は何人だったか…
知っていた筈の人数情報を数えなおす。
3人? 4人?……いや、スノウがハダリーの名を告げていた。
……残り3人、か。
ずっと恐れていたように、元患者と同じく
既に自分の脳内にいる「メトセラ」が、
変異して凶暴化したのではなければ>>6:116
シメオンの仮説通り、ハダリーの犯行か、
あるいは……トールか……シメオンか。
トールのエレオとダーフィの死を嘆き悼む様は、
とても演技には見えず、「自覚なき人狼」としても、さすがに…。
かといって、シメオンに「人狼」らしき兆候があるわけでもない。
旧友を殺して食べたと語る赤い瞳には、
「人間」の深く揺れる哀しみと葛藤が、滲んでいたように見えて]