──回想・とある年のクリスマス・イヴ──
コーヒー、淹れましょうか…
[その言葉に返ってきたのは恐らく呆れた表情と溜息。だって……と呟き、椅子に腰を下ろす。無理もない。5分おきに口を開いてはは立ち上がり、何かをして座る─を朝から何度となく繰り返しているのだから。
窓の外は雪。どんよりと重い雲が空を覆い、降る雪は深くなることが容易に想像出来た。]
────…………っ。
[また立ち上がって窓の外を見る。落ち着け、という言葉が飛んできただろうか。今更心配などしても無駄だし、何より今ここで自分が出来ることなど待つこと以外に無い。そんなことは分かっているけれど。]