[ 帝国巡洋艦からも、報復の砲撃が間断なくシュヴァルベに届き、その激しさに、船足は思うように上がらない。徐々に東から抜けて行こうとする一隻は距離を稼ぎ、主砲の射程から外れつつあった ]主砲旋回、目標左舷巡洋艦に変更。[ 多少でも相手の武装を剥がすことはできたか?それを確かめることは出来ぬまま、男は先に行く巡洋艦を追うことは諦めて、先行しているはずのシュヴァーンへと任せ、間に割り込んだ一隻へと攻撃を集中する ]撃て![ 西の洋上、東への路を巡って鬩ぎあう二人の戦友《とも》の姿は、ここからは。まだ、見えない* ]