……わかった。
俺、絶対、逃げたりしない。揺らいだりもしない。
[躊躇いなく言い切れたのは、子供故の勢いもあったろう、けれど]
絶対、護る。
……護れるように、強くなる。
[同時に、それ故の一途さと無垢さもそこにはあって]
[旅の途中、サイプレスを離れ、他国の戦場に触れる機会を得て。
故郷もまた、失えぬ護らねばならぬもの、と思い定めもしたものの。
それが最初の決意を揺るがす事はなく──やがて。
師匠とその騎竜たる紺碧との、空中一騎討ち、という最後の試練を経て号を得た少年の翼は、迷う事無く故郷へと向いた。*]