遺したくない者がいるならば、意地でも戻ってくることだ。[誰であれ大切な者はいるだろうから、と。他の兵達に声をかけていたように、名も知らぬ敵将の無事な方の肩にそっと手を当てながら声をかける。やや体温の下がるその肌に、いくらかの温もりを残し立ち去った*]