[返ってきた答えは期待出来るようなものではなかった。>>76
───ディルドレのおばさまの執事の方もいらしてたのね……
ディルドレが死んだというのは予想の範疇だった。
その死因も恐らくは知っている。
一瞬喉に込み上げるものを感じ、それを押さえ込んだ。
そっと、壁に近寄れば、壁際にいたエレオノーレの手を取った。]
…………行こう。
[先の広間は暗闇だが、とりあえずは壁際に進むことにする。
暖房が切れた地上よりは地下を目指したい。
フランツが居るためかほんの一瞬エレオノーレを引く手に力が要った。
しかし、状況が状況だけにすぐ様大人しくついてくる。
繋いだ手と壁に触れる手。
息を潜めながら、ゆっくりと広間を進む。]