― 都市内 ―[露わになった感情に、怯んだのは一瞬。以前の少女であれば逃げ出したろうが、今は、踏み止まった──踏み止まれた]そんなの、わかんない。でも、天穹《そら》を目指したい、この気持ちだけはずっと変わらない。[籠の中で更に籠に囲われて。自ら動く事すら中々赦されなかった少女にとって、そこは決して譲れぬ事。囲われていたが故の無垢さが、対する少女に思わせる事など、知る由もなく]