― サクソー川/橋の北側 ―
[将同士の苛烈なぶつかり合いの傍ら……歩き組の兵たちもまた、激しい攻防を繰り広げていた。
雪崩込むようにぶつかってきた敵の軽装歩兵は、最初こそ正規軍の連携に戸惑っていたようだったが…、混戦になってしまえば連携の利は大幅に減る。
そうなれば普段野や森を駆け回っている敵兵の動きは、先の戦でも実感したことだが、目を見張るものがあった。
更に、
飛来した矢>>47が的確にまたひとつ、兵の命を射抜いた。]
「………くそっ、怯むな!!」
[小隊長を務める男は慌てて声を張り上げる。]