人狼物語−薔薇の下国

532 天命昇華


空晶石の守り子 パメラ

─ 回想 ─

[>>19私よりもところどころ硬い所の多いその掌が、この人の頑張ってるなによりの証拠だと思った。
確かめも兼ねた問いかけにも肯定が返って、祖母がここを教えてもいいと思った人だとも分かれば、多少抱いていた不安も薄れていって。
>>20誰にも言わないと約束してくれるその笑顔に、全部掻き消えた。

だから、使ったそのままで返すなんて流石に出来なくて。
シンプルなハンカチに、彼のようだと思った刺繍を施してしまったのはほんの出来心。
余計なことをしたかもしれないと思いながら、おそるおそる次の再会の時を迎えたのだけれど]


      あ…あり、がと…


[>>21向けられた感嘆の声に、こちらも目を丸くした。
勝手なことをしているから出来て当然とは言われたけれど、こんな感心してもらったのもやっぱり初めてで。
すごい、と言われてお礼を言いながら頬が赤くなったのは、家族以外に初めて褒められた嬉しさから。
これ以外でも、手合わせの度に私に足りないものを教えてくれて、彼に足りないものが補えた時には素直に感謝をくれたり、悦んでくれたり。
そのおかげもあって、私の腕は祖母も思っていなかったほどの速さで上達していった]

(78) 2020/02/21(Fri) 22:38:26

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