──── Nルーム付近 ────
[ カサンドラ様の気遣いが身に染みる。>>66
私を優しいって言ってくれる。
カサンドラ様の方がお優しいのに。
だってカサンドラ様が血塗れなのは
マーティン様を心配した証でしょう…? ]
ぁ………
[ 彼女の手が私の震える手に伸びる。
それを拒むことはなく、目を大きくして彼女を見た。
カサンドラ様が浮かべた表情は、
私に触れたこの手は、
────なんて、温かいのだろう。 ]
お優しいのは…カサンドラさんです……
[ じわりと込み上がってきたものを必死に堪える。
そして、彼女の表情に答えるようにほんの少し頬を緩めた。
それは"笑顔"ではなく、優しげな表情だっただろう。 ]