[処置が終わる頃だろうか。タクマが口を開く。>>75
その内容に、軟膏を塗る手が止まった。
暫くの間目を見開いていたが、ゆるりと首を振る。]
謝られる事なんて、ありませんよ。
タクマさんは皆さんを守りたくて頑張ったのでしょう?
私が居た場所では、皆さんの様子をカラスが伝えてくれたので存じ上げております。
本当にお疲れ様でした。
私こそ言葉が足りず、混乱を産むばかりで申し訳ありませんでした。
…オオカミを止められなかったのは、誰が悪い訳でもありません。確かに戸惑う事はありますけれど。
貴方は生きていらっしゃる。それだけで十分です。
[そう言って、最後にペタリと傷にガーゼを貼りつけた。]