― 銀嵐の中・昨夜 ―[ヤコブのかすれた声>>75に返事する余裕すらない。頭の中では、”アルビンさんはまだ宿屋に戻ってないんだ!”と危険を知らせるシグナルが赤く点っていたけれども。それは言葉にならず、嗚咽でかき消される。ディーターの提案>>55で漸くヤコブの体を離したものの。そのときには、ほとんどパニック状態に陥っていた。ただ。意識を失った幼馴染>>76の服の裾を、迷子の子供のようにぎゅっと握り締めたことは覚えている。]