[牙の先は少女に快感を感じさせるだけの角度、深さ、そして時間だけ埋められ、心地よい酩酊をもたらすだけの血潮をすすり上げる。
作法に則って初汐の血を味わい、痕を拭って血を止める。]
ごちそうさまでした。
貴方の印象通り、甘く清涼感のある血でしたよ。
[満足の顔で微笑んで、少女を膝から降ろす。]
もし貴方が望むのなら、血袋……、失礼。
私の寂寞を満たしていただくよう、城へお招きしたいのですが、いかがですか?
[我が仔がなんと言って籠絡し、彼女がなにを思ったかは知らず、ただ己の望むままに少女を求めた。*]