[動きがあったのは、丁度その時。
>>73こちらまで届く程の号で、敵兵の動きの変化が生じた。
槍を構えた騎兵が、陣営までも槍の穂先のように整えて向かい来る。
その切っ先が狙うのは、まさしく自身の展開する部隊。
貫きに来る、それが分かっているからこそ他の部隊へと声を向け]
『此処は我らが押し留める!
貴殿らは一度下がって態勢を整えよ!
ここで貴殿らが生き残らねば、彼の部隊長はただの無駄死にとなるぞ!
死した仲間達を弔うことすら放棄して、命を投げ打つつもりか!』
[既に隊長という頭は奪われている。
この部隊の全滅まではかるほど、ゼファーに暇があるとも思えない。
此処で彼らが退却しても追うまではすまいという読みは正しかったか。