― 中央平原 ―
[そうして中央平原。予定通り開戦の地へと訪れる。遅刻はお互いになかったようだ]
おや、同じようだね。
[眼前に見えてきたのは弓騎兵。報告に騎兵の一人が去っていくのを見送ることもなく、二つあるうちの片方、短弓に持ち変える指示をだす。
どうせ意図は同じだろうと、逃げては追い、追われては逃げるパルティアンショット。]
左右に膨らんで駆けよ!
『イエスマム!』
[ただ同じようなことを考えているといって、同じ行動をするとは限らない。射撃を選択した敵に対して、こちらが選んだのは走駆。
500の矢より射線から逃げるように、あるいはくるのを初めから理解した上での矢が影を踏ますことなく動き出す。
左右に大きく、散開する騎兵を包むような形で、後方の歩兵にいっても構わぬというように、二列縦隊となって200ずつに分かれていき]