―図書館―
[中に入り、手頃な椅子に腰掛ければ。
静かに、クララに話し始める。]
先に聞いとく。
「今度は大人しくせず、人狼が居たら足掻いてみたい」……確かに嬢ちゃんの意思で間違いねえな。
[そう、昨日のクララの発言>>1:130について確認すると。
手頃な机の上に、乾いた重い音を響かせ、何かを置く。]
なあ嬢ちゃん。
恐らく……使ったことねえだろ、これ?ましてや人間どころか、犬や猫程度相手にも使ったことねえと思ってるが、どうだい。
[そこに置かれているのは。鞘にこそ収まっているものの、刃渡り20cmほどのナイフ。]
もしアンタが……誰かが人狼だってわかった時の為によ。
こいつの使い方、教えとこうかと思ったんだが……
[そして最後に発した言葉は……いつもの彼の言葉からすれば、皮肉にも、深く澄んだ優しい声で]
クララ嬢ちゃん。人を殺る覚悟、アンタにあるかい?