[繭の近くに見える人影は、二つ。先に別れたファミルの姿も、向かうと言っていたクレステッドの姿もない。だが、その気配自体は遠くない所にあり]……侵入を許した、かな。そういう意味でも、彼らは止めねばならないねぇ。[これ以上踏み荒されるのは面白くない。だから、旋律を紡ぐことに躊躇いはなく。低音と高音を取り混ぜた音階を紡ぎ、速度と重さの異なる衝撃波の三連撃を先に走らせた後、奏者もまた、そちらへ向かう歩みを速めた。**]