[ 驚いたような声色の中。けれど、どこか確信めいたような響きを持っていた。きっと、敏い副艦長は、その裏切りに、違和感に気付いていて。>>58ゲオルグの言葉に。その“ほんとう”の心の欠片。薄氷に、ぱき、ぱきり、とひびが入ってゆくような、そんな音が響いているとは知らず。>>52 ( ごめん、なさい……守れなくて、ごめんなさい… )守れなかったと、弱さと向き合うことが出来なかったと、責めるならば。守ることすら放棄して、弱さから逃げ、閉じこもっていたナネッテは、どれほどの罪か。 ]