─ マルール軍野営地 ─[連邦《敵》の属国の王にすぎない男──しかも現在は捕虜の立場──に対して、マルール司令官の応対は面食らう程に丁寧>>4:136だった。偉い人扱いに慣れていない男は、まさか此処でこんな扱いをされるとは思わず内心驚いたし、…礼を尽くす相手の人柄に好ましいものを感じた。元農家視点の長々とした話も、笑うことなく真摯に最後まで耳を傾けてくれた。夢中で一通りを喋りきった王様に、掛けられた言葉>>4:139は穏やかで優しい気遣いに満ちたもの。] …────はははぁ、うん。 そうだったら、嬉しいなぁ。[頬がいささか熱い。興奮して話したせいばかりではなさそうだ。]