-シコン港にて-[合図を受け、船を着岸させる。そして出迎えてくれた青年は、何処かで見覚えがあるような気がした。戦場で出会った訳ではない。どこか賑やかな場所で。タクマ相手に頑張っていた青年だと思い出し、あ、と短く声を上げた時、その青年が名乗りを、握手を求めてくる。] お迎え有り難うございます。 ウルケル海軍中尉、シロウ・エイベルと申します。[握手に応じながらも、とんでもない相手が出てきた事にひやりと。扶翼官と言えば、皇帝の片腕足る存在じゃなかったろうか。]