[アルビンとオットーの反応を見れば、
己の置かれた状況はすこぶる悪いのは分かる。
疑念が疑念を呼び、常よりも剣呑な声からも、
今は恐らく、疑念がこの身に向いているであろうことも。]
……は 、っ
アンタは ほんっとに、 昔、っから、
[にも関わらず、咄嗟に案ずる姿を見せるアルビンには
思わず小さな苦笑が漏れてしまう。
自身の見立てが間違いなら彼にも人狼の可能性はあった、が、
この行動を見てしまえば、矢張り縁起では有り得ない、と。
理論による裏づけがあるわけではなくとも、
感情の方が先立つのは矢張り人間だからだろうか。
優しい良い子だったのだ。
アルビンは元より、彼に懐くオットーだって、本来は。
人狼と判じなくてはならなかったコンスタンツェだって―――]