─ 濁流の谷間 ─
[水の気に偏るこの場において、金気晒すはある意味自殺行為。
だが、それ故にこそこの行為は意味を成す。
己に狙いが集まることで、その分他の者が行動成しやすくなるという利。
その利を最大限に生かされる方ばかりが此処にいると、信じるが為]
───逃がしはせん。
[肌に纏わせた金気は、相手を仕留めるはできずとも己が身を護ることは出来る。
気によって硬化させた肌で牙や爪を受けることで、文字通り敵の的とならんとした。
無論このような芸当など、長く続ければその分消耗も激しくなるのだが**]