[スラリと腰から剣を抜く。無防備に立つカナンを見据え、剣を低く構えた。左手で柄を握り、右手を柄の端に添える握り方。真正面ではなく、己の右寄りに剣が来る構えだ][それはかつてカナンに教えられた剣の扱い方>>1:224。教えられた構え方からは少し変わっているかもしれないが、練習の内に自分の構えやすい方法を取った結果だ。とは言え、この構えを本物の剣を使って誰かに向けたことはまだ無い。模造剣を使ったセルウィンとの手合わせの時に一度、意表を突くために使ったことがあるだけだ]